伊達市調査2015

8月22日(土)~24日(月),北海道伊達市で行われている若生貝塚の調査に参加してきました。 
科学研究費助成事業基盤研究(B)「北海道噴火湾沿岸の縄文文化の基礎的研究」によって伊達市で行われている第2次発掘調査となります(第1次調査はこちら)。

8月22日
発掘調査見学と研究会

昨年の調査はA地点で行われましたが,今年は昨年よりもさらに深く発掘されています。竪穴住居の柱穴が見つかりました。















さらに,この遺跡の別の地点,E地点の調査も行っています。試掘調査ですが,同様の貝層が見つかっています。



遺跡見学の後,年代測定を含めた研究計画について議論を行いました。

8月23日
遺跡見学と海水の酸素同位体分析用調査の見学

室蘭市の某遺跡を訪問しました。縄文時代墓の第1次調査で,室蘭市では来年も調査が続けられるそうです。


この遺跡を訪れる前,私は苫小牧市美術博物館学芸員の宮地鼓氏が酸素同位体分析に用いる海水サンプルを採取する様子を見学しました。彼女は貝の微細成長縞クロノロジーと酸素同位体比分析を主に研究しています。この噴火湾縄文プロジェクトでは,若生貝塚から出土した貝殻の成長縞編年学と貝殻安定酸素同位体比解析によって,貝の生態・環境情報を読み取ることを目指すそうです。



  
8月24日
発掘調査見学


 
午前中は若生貝塚の調査を再び見学し,その後,帰宅しました。

若生貝塚では,土器や石器などの遺物資料の出土は非常に少ない様子です。そのため,残存デンプン粒分析については別の遺跡に焦点を当てて検討する必要があります。

コメント